アジアの好奇心〜KajengKliwon
アジア(とりわけ島)はなぜ好奇心をかきたてるか?その疑問を追究したいと思います
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trance trance

Author:trance trance
アジアに惹かれるこの感覚をネット上のメディアなども使って具体化、普遍化させるべくブログに取り組んでいる。目標300記事。

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バリ人によるバリ誌★Book017
2008/08/07 01:10 [Thu]
category:Book
随分以前に購入して、当時は全く受け付けなかったのだけど、面白かった本。2007年6月に増補新版が出ている(未読)。鏡味治也、中村潔訳。

プトゥ・スティアのバリ案内プトゥ・スティアのバリ案内
(1994/12)
プトゥ スティア

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たとえば、当ブログでも書いたことがある、バリカレンダーの作者として、今もカレンダーに写真が載っているI Kt. Bangbang Gde Rawiさんがバリカレンダーを作るようになったきっかけだとか、タジェン(闘鶏)にはどうやって賭けるのか、システムはどうなっているのかとか・・・そういうことが、詳細に書かれている。
[過去記事:バリカレンダー★雑貨005
[過去記事:鶏に賭ける★Movie018

著者の関心が、文化、宗教、歴史、観光化に高いようなので、そちらに偏ってはいるが、たとえば他にも、風葬の村トゥルニャンの現状や、お祭りで演じられて何が面白いのかさっぱりわからなかったバリの大衆演劇のストーリー、ネカ美術館ネカさんの苦労話とバリ絵画の話等々・・・バリ人以外が調べたのでは辿りつかないだろう情報も多く、個人的には興味深かった。

著者プトゥ・スティア氏はバリ人だけど、ジャーナリストとしてヨクヤカルタで活動し、しばらくバリ島とは少し距離をおいた生活をしておられた。バリ島を見つめなおす機会があり、自分が青年期までを過ごしたバリと現状は何がどう変わっているのかを書きとめたのが本書。1986年までの状況なので、それからさらにバリは変化しているが、増補新版にはそこからさらに20年後という補足もあるよう。

プトゥ・スティアのバリ案内 増補新版プトゥ・スティアのバリ案内 増補新版
(2007/06)
プトゥ・スティア

商品詳細を見る


著者の語り口に手放しの絶賛や批判のようなものは無く、氏が個人的に抱く懸念と怒りのポイントはいくつか見られるものの、「だから何とかしなければ!」的なあつい口調もなく、バリ人がバリ島を歩いて、見て、聞き書きしたことが淡々と書かれている。おそらくそこが購入当初全く受け付けなかった理由でもあり、今(ブログを書き始めて)、面白いと思う理由なのかもしれない。

諸事情あったのだと思うが、著者も言うように、調査報告書でもなければ観光案内でもないところが、非常に中途半端でもったいない。たとえば写真をつけるだけで随分購読者層の幅が広がりそう。数多ある一般読者向けバリ島本の中でNo,1にディープで正確なガイドブックになると思うんだけどなぁ・・・。

機会があれば、YouTube上の映像と本書の引用で記事も書いてみたい。

以下、目次
-- 続きを読む --

タグ : バリ島 プトゥ・スティア

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サンギャン02★Book016
2008/08/05 11:22 [Tue]
category:Book
先にYouTube上のサンギャン・ドゥダリのMovieをあげたが、どうも現時点でそれ以上何か書くのは難しい・・・。ただ、自分がアジアに惹かれて仕方がないこの感覚と「トランス」が、どこかでどうにかつながっているということは確かなような気がする。その繋がりが言語化できないのだけど・・・

tenshi

天使のささやき―宗教・陶酔・不思議の研究』 植島 啓司 (著) 人文書院 (1993/02)
※[ミル・ブックス]にて中古書取り扱い有

37: あらゆる病気とか事故は、悪霊の直接的な介入によって惹き起こされる、とバリの人々は考えている。
38: そんな時、人々はサンギャンというトランス・ダンスを催して、災厄に対抗するのだ。
39: バリでは、周知の通り、多くの祭儀が毎日のように執り行われている。サンギャンもその一つであるが、現在では、観光客のために行われる場合(ボナ、プリアタン)を除いては、なかなか見ることができない。それは本来特殊な機会にのみ実施されたもので、その記録も数少ないのである。

(中略)

74: ともかく、ぼくたちは、サンギャンの調査を行いながら、一つの結論として、実はかつては無数のサンギャンがこの島に存在したと考えるようになり、それがヒンドゥ=ジャワ文化より以前のものだという認識に至ったのである。

75: バリ島の宗教儀礼を観察していて、もっとも興味ぶかいことは、「超自然の悪意に対抗する唯一の手段は人間の錯乱状態である」ということだろう。
76: J・ハクスレーは「一つの安定したパターンから別のパターンには、ちょっと考えられないような突破を行うことによってしか、移行がかちとれない」と書いた。
77: サンギャンの錯乱状態(トランス)こそ、まさにそれなのである。
(*文頭の番号は断章番号、本文まま)



また、本書では白虎社の大須賀勇氏との対談も。

大須賀「亡くなったマンダラさん、20年代にオランダやパリ(Paris)でバリの演劇を披露してアルトーに影響を与えた際のメンバーだった人ですが、彼は白虎社をはじめ見て、バリに古くから伝わるトランスの踊り、サンギャンと通じると言ったんです。」
(中略)
大須賀「(バリ島では)ダンサーが観光ガイドをやったり絵を描いたり、畑仕事をしたり、ジャンルを軽やかに飛び越える。一芸を極める日本的精神とはほど遠いんだ。芸術家=苦悩という近代の意識から自由ですね。忘れる能力ですかね。トランスは、あれは覚えているんですか。」
植島「自我が収縮していって、そこに異質なものが入ってきて、自我がなくなるくらいのトランスが普通と考えがちですけど、熟練のシャーマンだと、自我が少し収縮するだけでトランス状態に入れるんですね。」
大須賀「ぼくたちの踊りも、まず自分をからっぽにもっていくんですが、人形浄瑠璃の人形と操り師のように、別の視線が一人の人間に共存する状態が必要になってくるんです。」

(*( )内補足、引用者。また、「マンダラさん」については、以前ジョン・コーストの記事中で少しだけ書いた。[ステージで見せたい★CD003])


ということで、今回は(も)何が言いたいのか混迷・・・以下、白虎社の映像。

Butoh
Attention! The YouTube addict.

タグ : 植島啓司 サンギャン 白虎社 トランス

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コバルビアス評伝★Book015
2008/07/24 14:47 [Thu]
category:Book
以前の記事で、コバルビアスの評伝はあるのか?[元祖・バリガイド★Book004]と書いて、永渕康之著『バリ島 』(講談社現代新書)を読み直していたら、いくつかあるようだったので書いておこうと思う。

CovarrubiasCovarrubias
(1994/11)
Adriana Williams

商品詳細を見る


Covarrubies in BaliCovarrubies in Bali
(2006/01/31)
Adriana WilliamsYu-Chee Chong

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永渕氏は、著書『バリ島』の中で、コバルビアスをあまりいいようには書いていない。誤解を恐れずに個人的に読み取った印象で言えば、「植民地統治を批判しているくせに、政治的な部分をしっかり読み取れなかった脳天気な人。それどころか、自分の利益のためにバリ島イメージを利用した人。アーティストでありながら、なまじ民族学的な観察・言及ができただけにたちが悪く、そのせいでバリの観光化に拍車をかけた人」的な言い方をしている。
たとえば・・・

 コバルビアスは、(著書『バリ島』のなかで)バリ文化の最も本質的な核心部分を描きえたと信じていた。そしてそれを描き出すことによって植民地主義の根本的な不要性を証明できたとも信じていた。だが、彼が本質的と考えたバリ社会の姿は植民地政府が考えていた姿を反復していた。そのバリ社会の本質をもとに、政府は実際の統治体制を組み立てていたのである。
 コバルビアスの植民地主義への攻撃は、だから表面的な批判に終わってしまうのである。植民地統治がバリ島に住む人々の生活の何を変えたかに彼はあまり注意を向けなかった。しかも、バリ社会の本質を理想化する美学と植民地統治が結びついていたことを彼は理解していなかった。バリが植民地統治下にあったという誰の目にも明らかな事実が、こうして『バリ島』から消えたのである。(永渕康之著『バリ島 』(講談社現代新書)より。※( )内補足引用者)


この批判というか、当時の読み手を何だか軽視しているような、何ともいえない結論・・・。個人的には、非常に感覚的な部分で全く合点が行かないので論理的に反論したいけど、評伝、洋書・・・ハードル高いな〜。

タグ : バリ島 コバルビアス 永渕康之

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ジオラマ論★Book014
2008/07/23 17:20 [Wed]
category:Book
ということで、前回の続き。なぜ、人、モノ、時間、空間繋がりが希薄になってしまったかを考える上でのヒントあるいはバイブル(その1)。

ジオラマ論
ジオラマ論 ― 「博物館」から「南島」 DIORAMA TRANSFIXION 1435-2020
伊藤俊治著/ リブロポート/1986年/絶版
※[ミル・ブックス]にて取り扱い有 3,150円

19世紀における機械文明の発達が人間の知覚、そして無意識と感性をどう変えたか・・・。

おそらく19世紀とは有史以来初めて、実際の地表に人間の手によって大きな変化がもたらされた世紀なのだ。運河、鉄道網、トンネル、橋、道路・・・こうした交通網は地上のあらゆる地形の意味を本質的に変えてしまった。地球全体がピトレスクなコントロールがおよぼされうる場所となり、ジオラマと化していったのだ。さらに情報網、複製技術、保存手段といった19世紀に驚異的に進展した三つの文明の成果は、日常生活のあらゆるレベルに浸透し、人間の意識の変革をもたらしてゆく。(本書あとがきより)


20世紀(今や21世紀だけど)の感性を用意した、19世紀以降の「ジオラマ」的認識を装置の発展史とイメージ空間から辿る。また、その先を超えるヒントをバリ島の知覚に求める(?)、5章「南島論、バリ、ヌレックアイランド」が個人的にヘビーリーディング箇所。バリについての断片的な言及は、NY自然史博物館のバリ・セクションから始まり、空間(地理)、時間(歴史)、信仰の形等々を、フィールドワークと専門知識で織り上げた儚く美しい織物のよう。

また、「ヌレック」とは当ブログでも何度も取り上げてきているが、バリ島の儀礼でたびたび起こるトランス状態のこと。

誤解を恐れずにいえば、バリの人はみな流動的な波打つ分裂病者なのである。しかしトランス・ダンスの例のように彼らの狂気は固執せずに流れる。〜(中略)〜狂気の型は一定していて、人々はみなその型を知っている。心を傷つけられたり、愛情を失ったりしたものは、その型にあわせて狂気へ入り込めばいい。そうすれば人々は彼の精神の危機に注目してくれる。どんな世界であれ、ともに生きる者の注目こそ、何にもましてその人間の危機を救うものだ。人間のなかの化学作用に最も直接的な影響を及ぼすものは他者の存在であり、他者が人間に見えないエネルギーを放射する。我々の身体は、他者との関係で自分のなかにどんな感覚が促されているかに緊密にシンクロしているのである。(本書より)


タグ : バリ島 伊藤俊治 ジオラマ論 19世紀

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ププタン★Book013
2008/07/23 14:33 [Wed]
category:Book
人、モノ、時間、空間の繋がりが希薄すぎる。というのはこの本のことではないのだが・・・。

ププタンププタン
(2001/12)
東郷 隆

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欧米がアジアに侵略した時代。日本人はアジアとどう関わってきたか。初めて読んだ作家さんだったが、「博覧強記の歴史・時代小説家」と言われているそう。アジア歴史奇談短編集。

タイトルのププタンは、1906年、バリ島バドゥン王がオランダへの降伏を拒んで大砲の前に身を投げ出した事件が題材。(参照:ネット上で、ププタンについて最も詳細と思われる記載はこちら、「大槻重之著>インドネシア専科>ププタン広場」)

ストーリーは、日本に亡命したインド人商人が、僧侶とともに家を訪ねてきた作家に、かつて、バリ島で目撃した「ププタン」について語るところから始まる。
マハーバーラタに出てくる最終兵器を、19世紀後半に登場した機関砲「ノルデン」という兵器にシンクロさせて、ヒンドゥの世界観を持つバリ島民が「ノルデンが来る」と精神的に追い詰められるくだり。個人的に、死と引き換えになるような世界観も、兵器の怖さの実感も無いので???となったのだが、「ププタンは人の死の神聖さによって、神の存在と己を合体させる試みであり、アジア独特の貴い心」とする部分には共鳴。

この作家さん、武器の専門家でもあるそう。本作には他に上海、シャム、トルコ、満州、エチオピア、チベットを舞台にした物語も所収。

ということで、何を言いたいかというと、ププタンに見るバリ人の死生観を意識しながら、バリ人と接するという人はいないと思う。また、日本で「神の存在と己を合体させる試み」なんてことを口にせずとも心のどこかで意識していれば、狂人、変人扱いだろう。わずか100年でどうしてここまで人、モノ、時間、空間の繋がりが希薄になってしまったのか。

タグ : バリ島 ププタン 東郷隆

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旅に出たい!★Book012
2008/07/05 21:42 [Sat]
category:Book
先に書いた『賭ける魂』 (講談社現代新書 1942)で植島啓司氏は、ギャンブルでも日本人は負けを極端に恐れる国民性があり、人生においても「一度レールを外れたら二度とまともな生活に戻れない」という強迫観念がだれの心をも支配していると言う。続けて

 1950年代から60年代は、ほとんどの人々がまだ貧しいままだった。しかし、それでもどこかに希望を抱いていた。ところが、1990年代から現在に至るあいだ、それ以前と比較したら飛躍的に豊かになったにもかかわらず、多くの人々の心は病んでしまっている。それではいったいわれわれはどうしたらいいのだろう。いまだ処方箋はみつかっていない。ただ、そのためにできる簡単な方法がひとつある。旅をすることだ。
(中略)
 自分をマイナスの状態におかない限り、何も外側からは入ってはこない。虚勢を張ってはいけない。いつも満ち足りている自分を標準だと思ってはいけない。失って得られるものは大きいのだ。旅をするというのも自分のステータスをいったん手放すということである。入院するというのも単に悪いことばかりではない。・・・(『賭ける魂』より)



久しぶりに少々厄介な迷いを抱えてしまい、無性に旅に出たい心境。できれば下田昌克さんの『PRIVATE WORLD』のような旅がいいなぁ(笑)。

PRIVATE WORLDPRIVATE WORLD
(2002/04)
下田 昌克

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中国、チベット、ネパール、インド、ヨーロッパとスケッチブックを片手に3年間、いきあたりばったりの旅日記。内容はもちろん、出版化の過程もとてもデリケートに作られたことが伝わってくるステキな本です。

タグ : 植島啓司 下田昌克 賭ける魂

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賭ける魂★Book011
2008/07/02 00:25 [Wed]
category:Book
前記事で引用したが、下田昌克さんは、バリ島での感覚を「この島全体で演じられている芝居のなかに紛れ込んでしまったような気がする」と言っているが、宗教人類学者植島啓司氏は「賭ける魂」のなかで、それをバリ人側から次のように見る。

賭ける魂 (講談社現代新書 1942)賭ける魂 (講談社現代新書 1942)
(2008/05/20)
植島 啓司

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たとえば、バリ島では、すべての人々が宗教的職能者となる。それなのに、専門の宗教者はひとりもいない。彼らは、そのほとんどが農民であり、遊び人であり、アーティストとして踊り、ガムランを叩く。そして、祭りや儀礼の際には宗教的職能者となるのである。それが羨ましい。人間は一つのことに集中できるようにはできていない。本来、生きるというのはいろいろな人生を生きるということを指している。そして、そのためには単純な二、三の原理さえ知っていれば生きていける。


気になる「二、三の原理」はぜひ本書でご確認いただきたいのだが、長年のギャンブル経験から氏が導きだした、今を生きぬくヒントが満載。ギャンブルのエピソードも、競馬、カジノ、麻雀、ドッグレースまで。

以下目次
1 人間は自分以外の力を必要とする  
  サマルカンドの死神/ギャンブルと経済とゲームは同じ/生命の連続性/
  中山競馬場2008年春/ラスベガス/バハマの若い女/働かない男たち/
  大学教授/ジャパンカップ始末記(1999年)
2 自分のことはわからない
  わからない/羽生名人「将棋の手はほとんどが悪手である」/東大以前/
  人間だれしも過ちはある/大学院/遊ぶべきか働くべきか/東大以後/
  わからないことに意味がある/テレパス
3 賭ければパラダイス
  競馬の快楽/賭博師の破滅/弱いディーラー/勝敗の分かれ目/
  香港のカジノ/絶不調/勝敗は前もって決まっている?/
  へミングウェイ『移動祝祭日』/偶然が存在するから世の中は面白い
4 われわれはどこへ行くのか
  運は一方的に下降する/ドストエフスキー『賭博者』/数学の魔力/
  賭ける魂/「ギャンブルは勝ち負けではない」/未来は決まっている?/
  競馬はだれとの戦いか/ささやかな夢/プールサイドにて

テーマ:オススメの本の紹介 - ジャンル:本・雑誌

タグ : バリ島 賭ける魂 植島啓司 ギャンブル

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バナナの蜜★Book010
2008/07/01 15:48 [Tue]
category:Book
イラストレーター 下田昌克さんのバリ島スケッチブック

バナナの蜜―下田昌克バリ島スケッチブックバナナの蜜―下田昌克バリ島スケッチブック
(2007/09)
下田 昌克

商品詳細を見る


バリ島がなぜ面白いのか、なぜワクワクするのか・・・著者の好奇心の赴くままを、人物のスケッチ(色えんぴつ画)と写真のコラージュ、コラム、Cafe LotusやTutumakのビルに書いたメモなどでぎゅっと詰めこんだ1冊。(幸いこの画像には無いが、書店ではこれまた売らんかなの心無い帯がついているのが悲しい・・・)

ときどき、島ぐるみでだまされているような気がする。
昼間、普通に暮らしている人たちが、夜になると正装してガムランを演奏していたり、小さなものから大きなものまで町じゅうが飾り立てられていたり、いきなりゴーストの話が出てきたり。

この島全体で演じられている芝居のなかに紛れ込んでしまったような気がする。(本文より)



shimoda
↑画像クリックで下田昌克オフィシャルサイトへ

タグ : 下田昌克 バリ島 バナナの蜜

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世界の音を訪ねる★Book009
2008/06/27 22:15 [Fri]
category:Book
久保田麻琴さんのCDを書いたので・・・

世界の音を訪ねる―音の錬金術師の旅日記 (岩波新書)世界の音を訪ねる―音の錬金術師の旅日記 (岩波新書)
(2006/04)
久保田 麻琴

商品詳細を見る


岩波新書初のCD付。前半は文字通り久保田氏の音楽旅日記。(雑誌『ラティーナ』掲載を大幅加筆)。後半は田中勝則氏がインタビューで久保田氏の音のルーツに迫る。

前半は個人的に各地域の音楽知識が乏しいこともあり固有名詞につまづいて読み辛かったが、後半のインタビューは面白かった。もちろん音楽の話だけど、文化・芸能伝播のバリエーションをどう見るかという視点で読んでも楽しい。以前の記事(ダンドゥット★CD006)で書いたエルフィ・スカエシのアルバム作成時のエピソードも。

ところで・・・

私のこういった音楽との特殊な出会いを知った前任担当者が考え出した”音の錬金術師”というサブ・タイトル。人との偶然を超えた出会い方のみならず、和声から旋律をひねりだすといういわゆる職業音楽家的な作曲方法とは違う、多分に無意識的な私の音楽制作方法、つまりリズムと音の響きの組み合わせから、むしろ音の道を自然に浮かび上がらせるという作・編曲の手法からもその言葉、”錬金術師”は適切なものだったかもしれない。・・・(あとがきより)


確かに、インタビューを読むと、氏のどんな音楽との出会い方も特殊に映るが、常に柔軟なスタンスであれば、むしろ氏の出会い方の方は自然。発信にも「誇大妄想的ホラが混じる」と自身でも言うが、それを受け入れない(受け入れることができない)土壌も問題と思う。

本書にも出てくる久保田氏関連映像YouTube上にもたくさんあるが、とりあえずチャンプルーDKI


Kopi Dangdut/Campur DKI

以下本書目次。
-- 続きを読む --

タグ : 久保田麻琴 ワールドミュージック

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なんくるない★Book008
2008/06/24 15:24 [Tue]
category:Book
沖縄が続いたので・・・

なんくるない (新潮文庫 よ 18-18)なんくるない (新潮文庫 よ 18-18)
(2007/05)
よしもと ばなな

商品詳細を見る

沖縄での4つの物語。どれも主人公は都会から沖縄にやってきた観光客。

壊れていくことを予感する寂しさ、自分の力で取り戻せない切なさ、遠くにいても心を照らしてくれていた人を失う悲しさ、自分で決めておきながら割り切れない思いを抱え込む辛さ・・・心に刻まれたそんな思い出を、沖縄は「なんくるないさ(なんてことないよ、どうにかなるさ)」と包み込む。

読後、偶然がとても愛おしく、瞬間に慈しみを感じる一冊。

私は沖縄に行くと、沖縄が好きで好きで帰りたくなくて、帰りの飛行機の中ではいつも半泣きなのです。もうひとりの自分を置いてきてしまったようなあの気持ち。・・・(文庫版あとがきより)


タグ : よしもとばなな 沖縄

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