2008/09/08 01:55 [Mon] category: Book 日本全国には、たくさんの神楽がある。ニュータウン育ちなので、残念ながら地元の神楽が血肉となることはなかったが、これまで、いくつか観る機会に恵まれた。全身全霊で空間を揺るがす音と舞。地元の人たちに混じって、しらじらと夜が明けるまで神々と遊んだ経験は、少なからずその後の世界観、価値観に影響をおよぼしている。
神楽の衰退を嘆いたり、一つの神楽を学術的に多面的に掘り下げたりするのではなく、神楽の現状や音、舞を、日本のいきいきとした芸能として淡々と取り上げているのがこの別冊太陽。写真はもちろんなのだけど、見事な構成、泣ける編集に敬意。神楽100選データ、「お神楽の音楽」というCDまでついている。
 日本列島の闇夜を揺るがす―お神楽 (別冊太陽―日本のこころ) (ムック) CD付 構成:三上敏視、原章 平凡社 (2001/09)
オープニングは、細野晴臣さんのこんなテキストから始まる。
今どきの若者たちの「日本人離れ」したリズム感覚には驚かされる。若者たちの歌や音楽はこぞって、リズムの権化ともいうべき北米の黒人音楽を取り入れてきたが、いまや模倣を越え肉体化しつつある。しかしつい30年ほど前の日本人は、リズム感における劣等性を遺伝子のせいにさえしていた。もはやそれが誤りだったことが判る。これほど短期間に進化するとは思えないからだ。それよりも単に眠っていた感覚が甦ってきたというべきだろう。リズムというのはそれほど根源的な感覚といえる。(本書より引用)
◎ヴィジュアルで紹介されている神楽は以下 ・高千穂夜神楽(宮崎県) ・早池峰神楽(岩手県) ・奥三河の花祭(愛知県)★ ・保呂羽山の霜月神楽(秋田県)★ ・佐陀神能(島根県) ・銀鏡神楽(宮崎県)★ ・隠岐島前神楽(島根県)★ ・鷲宮神社催馬楽神楽(埼玉県)★ ・大本神楽(島根県) ・本川神楽(高知県)★ ・備中神楽(岡山県) ・伊勢大神楽(三重県)
◎CD音源は、上記★印のほかに ・本楯神代神楽 ・松前神楽 ・坂部冬祭
◎コラムの執筆は鎌田東二、小松和彦、山本ひろ子、他
しかしながら、この号、版元にバックナンバーもすでに無いようで、中古市場ではプレミア価格で出回っている。(個人的にも図書館で講読中。格安を探している)
タグ : お神楽 別冊太陽 細野晴臣
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